安全と生活

オークランド警察主催安全セミナー

オークランド警察主催日本人コミュニティ向け安全セミナー
 
9月20日,当地日本人コミュニティを対象としたオークランド警察主催の安全セミナーが開催されました。本セミナーはオークランド警察が中心となり,NZ警察Asian Advisory Groupが共催,当館が協力して当地で初めて開催されたものです。
ここでは本セミナーの概要をご紹介します。安全を確保するためには,まず治安状況を正確に把握し,その上で対策を講じることが重要です。是非一読ください。
 
1  概要

日時 9月20日午後4時~午後6時
場所 オークランド中央警察内会議室
参加者 当館関係者
警察関係者
在留邦人 32名
 

2  強盗対策に関する警察からの説明

(1)オークランドでは路上強盗が非常に多く,カバンとスマートフォンが狙われやすい。スマートフォンに夢中になって者は特に狙われやすい。周囲に目を配って状況を把握し,スマートフォンはポケットなど見えないところに入れ,カバンは斜めがけにするなど注意が必要。
(2)強盗に遭遇したら抵抗せずに犯人の要求に応じるべき。命が一番で所有物はその次である。(シミュレーションしたところ,被害者役の参加者が反射的に自分のバックを抱え込んだのを受けて)人は本能的に所有物を守ろうとする。物は単なる物であり,後日警察が発見することがあるので,自分の身を最優先に考えてほしい。
(3)もし強盗に遭った場合,近くのお店など人がいるところに入り助けを求めたり,すぐに警察に連絡してほしい。オークランド市街地には強盗取り締まりのため多数の警官が巡回している。
(4)原則は強盗に対抗しないことであるが,強盗に金品を渡した後も攻撃してきて自分の命に危険を感じた場合,反撃する必要がある。しかし正当防衛は相手の加害行為と抵抗する行為の間のバランスが難しい。正当防衛が妥当であったかどうかは状況によって変わるため,場合によっては被害者側が捜査され,裁判で判断されるケースもある。
(5)いずれにしても犯人に抵抗しないことが大原則。犯人が銃やナイフを持っている可能性,時間が経ってから武器を持って攻撃してくる可能性などを考慮に入れるべきである。
 

3  性犯罪に関する警察からの説明

(1)この1年間でオークランド警察は290件の被害届を受理している。被害者はアジア人,ヨーロッパ人,島嶼国人さまざまであり,残念ながら日本人も対象となっている。こうした事実を踏まえ自分の身を守る術を身につける必要がある。
(2)見ず知らずの犯人というケースは少なく,一度だけだとしても,以前会ったことがある者が犯人であるケースが多い。このため検挙率は高くなる。
(3)一般人が被害者から相談を受けた場合,最も大切なことは被害者の側にいて「今は安全だ」と感じさせること。被害者に警察への通報の意志があれば直ちに通報してほしい。迅速な捜査に役立つ。また,通報を迷っているようであれば「警察は被害者を最優先している。被害者をサポートしてくれる」とアドバイスしてほしい。警察は以前,犯人検挙第一主義であったが,現在は被害者第一という方針を取っている。
(4)捜査のため,事件後被害者はシャワー,トイレ,着替えを行わないことが望ましいが,被害者が希望している場合は行っても構わない。被害者の心情が重要。捜査で必要あれば医者に行ってもらうこともあるが,これも強制はしない。
(5)過度の飲酒により,記憶が曖昧だが,性行為があったと気づいた場合,自分を責めて誰にも相談できない人が多いと思うが,NZでは警察に相談することができるので,まずは連絡してほしい。こうしたケースを防ぐためにも,複数人で帰宅したり,過度な飲酒を避け「イージーターゲット」にならないことが重要。
(6)オークランド警察の性犯罪捜査班にはエキスパートである女性警官が2名いるし,また警察以外にも被害者支援を行うシステムがあるので安心してほしい。
(7)アジア人は被害にあった際,被害者が出頭する裁判に不安を感じ,警察に相談できない人がいるが,
まずは警察に届けて安心感を得ることが大事。
(8) 短期滞在者が性犯罪に遭い,事件後本人の希望により日本に帰ってしまった場合の対応は困難。しかし,日本の警察と連携し最善の策を考える。必要があり被害者がNZに再渡航する場合,その費用(航空券,滞在費等)は警察が負担する。また,帰国後に犯人が発見された場合でも,警察は本人に報告する。