家庭問題
令和8年2月27日
家庭問題(家庭内暴力・児童虐待・子の親権とハーグ条約)
・家庭内暴力(DV)
・児童虐待
・子の親権とハーグ条約
・家庭問題に関する主なニュージーランドの法令・知識
家庭内暴力(DV)
ニュージーランドでは、家庭内暴力(DV)を*Family Violence/Domestic Abuse と呼んでいます。
*ここではDVと表記します
ニュージーランドにおいてDVとは、親密な関係において暴力、脅しなどを使って、相手をコントロール/束縛することを指します。 親密な関係とは、夫婦、兄弟姉妹、親子、フラットメイト等、およそ同じ住所を共有している関係を示しています。
具体的には、身体的、精神的、性的、社会的(日常の行動や携帯電話を監視する、友人との約束をキャンセルさせるなど)、経済的、文化的(宗教的な批判、異文化などの違いを理由に相手を罵倒する、パスポートを隠す、英語能力をばかにする、日本文化を批判するなど)等の暴力が考えられます。
ニュージーランド政府は、すべての暴力と虐待行動を犯罪とみなし、保護活動に努めています。 DV被害にあった場合、あなたが永住権を取得していなくても、まずは DV相談機関もしくは警察へ相談することをお勧めします。
<相談機関>
1.どこかへ緊急に避難したい (緊急の助けが必要な場合は警察111)
Women’s refuge helpline
国内最大のネットワークを通じてDVを経験する女性や子供を支援しています。
24時間対応のフリーダイヤルに電話してください、お住まいの地域の女性支援者にリダイレクトされます。
クライシスライン 0800 733 843
2.DV全般について相談したい
Are You OK 0800 456 450
Shine helpline 0508 744 633
3.保護命令、別居、離婚、帰国等 法律について相談したい
Community Law Centre(無料法律相談センター)
Citizen Advice Bureau (無料市民相談センター)
4.日本への帰国を考えている
男女共同参画局
配偶者暴力相談センターまたは、各市町村に女性相談員がDVに関する相談を受け付けています。女性相談員が、あなたと一緒に、日本へ帰国後の生活設定、保護命令の申請のお手伝い等をします。 一時帰国される前に、事前に来所相談予約をすることをお勧めします。
また、各市町村の地域福祉課、家庭児童相談課、児童福祉課(各市町村により名称が異なります)へ連絡し、帰国後の支援について相談してみましょう。
児童虐待
ニュージーランドでは児童虐待に対し厳しく取り締まっており、子どもの虐待に関する通報があった場合、親権者の同意なしに、子どもの安全確保を優先する権利があります。そのため、しつけと称して子どもに身体的、精神的、性的、社会的(携帯電話を監視する、友人との約束をキャンセルさせるなど)、経済的、文化的(宗教的な批判、異文化などの違いを理由に相手を罵倒する、パスポートを隠す、言語能力をばかにする暴力に対して、警察、該当家族、友人、学校、近隣住民、その他から通報があった場合、その家族に連絡し子どもの福祉を守るためにあなたの話を聞き、アドバイスをします。
<虐待されている子を見つけたら>
ネグレクト(育児放棄)児童虐待の心配がある、近所から罵声を聞き子どもへの暴力が心配な場合など, 24時間対応電話またはメールで通報できます。
Oranga Tamariki (Ministry of Children)
無料ダイヤル 0508 326 459
Email: contact@ot.govt.nz
子の親権とハーグ条約
子の親権に関する問題等について、以下のとおりまとめます。具体的な問題をお持ちの方は、弁護士などの専門家にご相談ください。
1.子との移動が犯罪になる場合
NZの法令(Care of Children Act 2004 )では、18歳未満の子に対する保護責任(監護養育権)は通常、子の懐胎から出産までの何れかの期間、婚姻または事実婚関係にあった場合、両親双方が共同で有していますが、何らかの事情により家庭裁判所等において子の養育権に関する手続きが審理中、あるいは、監護養育権が他方の親に与えられている等の場合には、日本人親が他方の親の同意や裁判所の許可を得ずに、16歳未満の子をNZ国外に連れ出したり、連れ出そうとすると、NZにおいては犯罪となり7年以下の拘禁刑に処せられる可能性があります。
また、NZと刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕される可能性もありますのでご注意ください。
「子どもの連れ去り」を防止するために行っている注意喚起 (NZ政府)
https://www.justice.govt.nz/family/care-of-children/stop-or-return-a-child/stop-a-child-leaving-aotearoa-new-zealand/
2.ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)
※ 2014年4月1日に我が国においてハーグ条約が発効しました
条約締約国は、他の締約国に不法に子を連れ去られたとの監護権者からの申立てを受けて、子が元々居住していた国に迅速に返還されるようにするための措置をとる義務を負います。親権をめぐる父母間の争い等は、子の返還後に、子が元々居住していた国の裁判所において決着することが想定されます。
この条約はもう一方の親の同意を得ない等、不法に連れ去られた子の返還について定めるもので、子の居住していた国の法律、手続に従って日本に連れてきた子は、この条約の対象とはなりません。 詳細は、以下のサイトをご参照ください。
子供を守るためにハーグ条約を知っておこう!➀➁➂(外務省/MOFA YouTube Channel)
https://www.youtube.com/watch?v=BrezDmg9I98
ハーグ条約と日本の取り組み (外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/
3.未成年の子供の旅券申請
未成年の子供に係る日本国旅券の発給申請については、親権者である両親のいずれか一方の申請書裏面の「法定代理人署名」欄への署名により手続きを行っています。
ただし、旅券申請に際し、もう一方の親権者から子供の旅券申請に同意しない旨の意思表示があらかじめ在外公館に対してなされているときは、旅券の発給は、通常、当該申請が両親の合意によるものとなったことが確認されてからとなります。その確認のため、在外公館では、通常、子供の旅券申請についてあらかじめ不同意の意思表示を行っていた側の親権者に対し、同人が作成(自署)した「旅券申請同意書」の提出をお願いしています。
また、NZにおいては、父母の双方が親権を有する場合に、一方の親権者が、16歳未満の子を他方の親権者の同意を得ずに国外に連れ出すことは刑罰の対象となる可能性があります。他国においては、居住していた国への再入国に際し、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕されたり、ICPO(国際刑事警察機構)を通じて国際手配される事案も生じており、当館では、在留邦人の皆様がこのような不利益を被ることを予防する観点から、16歳未満の子の旅券申請の際には、他方の親権者の不同意の意思表示がない場合であっても、旅券申請に関する両親権者の同意の有無を口頭にて確認させて頂いておりますので、あらかじめご承知ください。
家庭問題に関する主なニュージーランドの法令・知識
Parenting Order
子供の養育面で父母の同意が得られない場合、家庭裁判所が監護権(Day-to-day care)、面会権(Contact)について決定する命令。
Trespass Notice
自宅や職場に立ち入りを禁止するため、口頭または書面で相手に通達。書面で通達をする場合には3部同じ書類を用意し、それぞれ相手、警察に提出する。通達が守られない場合には、警察に報告する。
ニュージーランド警察のウェブサイト
http://www.police.govt.nz/advice/personal-community/trespass-notices
書面で相手に通達する場合に使用できる用紙のダウンロード
http://www.police.govt.nz/sites/default/files/publications/trespass-notice-form.pdf)
Police Safety Order (PSO)
家庭内暴力の危険性あると警察が判断した場合に
発行するもので通常1~2日(最長5日)の効力を持つ。普段同居していても加害者は効力期間中、家を出なければいけない。被害者の同意がなくても発行される。
Restraining Order
1年間に2度以上他人から嫌がらせを受けた場合、地方裁判所に接近禁止命令を申請できる。
ニュージーランド法務省(地方)裁判所のウェブサイト
https://www.justice.govt.nz/courts/civil/restraining-orders/apply-for-a-restraining-order/
Protection Order
嫌がらせをする相手と婚姻・家族関係にある、または世帯の一員、内縁関係にある場合、家庭裁判所に保護命令を申請する。まず3ヵ月有効のtemporary protection order が発行される。その間加害者が家裁に控訴しなければ、final order となり被害者が取り消すまで効力は持続する。
Order Preventing Removal
子供を自分の許可なしにニュージーランドから連れ出せないよう家庭裁判所に申請するもの。 Border Alertも同時に家裁に申請すれば、空港や港で出国時に子供の出国を阻止できる。通常、2~3日(週末・祝日を除く)かかるが、緊急を要する場合には数時間後に発効される。一旦発令されれば、申請した本人を含め、家裁の許可なしには誰も子供を連れ出すことはできなくなる。一般的には、家裁がパスポートを保管する。
ニュージーランド家庭裁判所のウェブサイト
https://www.justice.govt.nz/family/care-of-children/stop-a-child-leaving-nz/
二ュージーランド旅券関連のウェブサイト
https://www.passports.govt.nz/what-you-need-for-your-application/parental-consent-for-children
・児童虐待
・子の親権とハーグ条約
・家庭問題に関する主なニュージーランドの法令・知識
家庭内暴力(DV)
ニュージーランドでは、家庭内暴力(DV)を*Family Violence/Domestic Abuse と呼んでいます。
*ここではDVと表記します
ニュージーランドにおいてDVとは、親密な関係において暴力、脅しなどを使って、相手をコントロール/束縛することを指します。 親密な関係とは、夫婦、兄弟姉妹、親子、フラットメイト等、およそ同じ住所を共有している関係を示しています。
具体的には、身体的、精神的、性的、社会的(日常の行動や携帯電話を監視する、友人との約束をキャンセルさせるなど)、経済的、文化的(宗教的な批判、異文化などの違いを理由に相手を罵倒する、パスポートを隠す、英語能力をばかにする、日本文化を批判するなど)等の暴力が考えられます。
ニュージーランド政府は、すべての暴力と虐待行動を犯罪とみなし、保護活動に努めています。 DV被害にあった場合、あなたが永住権を取得していなくても、まずは DV相談機関もしくは警察へ相談することをお勧めします。
<相談機関>
1.どこかへ緊急に避難したい (緊急の助けが必要な場合は警察111)
Women’s refuge helpline
国内最大のネットワークを通じてDVを経験する女性や子供を支援しています。
24時間対応のフリーダイヤルに電話してください、お住まいの地域の女性支援者にリダイレクトされます。
クライシスライン 0800 733 843
2.DV全般について相談したい
Are You OK 0800 456 450
Shine helpline 0508 744 633
3.保護命令、別居、離婚、帰国等 法律について相談したい
Community Law Centre(無料法律相談センター)
Citizen Advice Bureau (無料市民相談センター)
4.日本への帰国を考えている
男女共同参画局
配偶者暴力相談センターまたは、各市町村に女性相談員がDVに関する相談を受け付けています。女性相談員が、あなたと一緒に、日本へ帰国後の生活設定、保護命令の申請のお手伝い等をします。 一時帰国される前に、事前に来所相談予約をすることをお勧めします。
また、各市町村の地域福祉課、家庭児童相談課、児童福祉課(各市町村により名称が異なります)へ連絡し、帰国後の支援について相談してみましょう。
児童虐待
あなたや子ども、若者が差し迫った危険にさらされている場合は、以下に連絡してください:
警察111番
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ニュージーランドでは児童虐待に対し厳しく取り締まっており、子どもの虐待に関する通報があった場合、親権者の同意なしに、子どもの安全確保を優先する権利があります。そのため、しつけと称して子どもに身体的、精神的、性的、社会的(携帯電話を監視する、友人との約束をキャンセルさせるなど)、経済的、文化的(宗教的な批判、異文化などの違いを理由に相手を罵倒する、パスポートを隠す、言語能力をばかにする暴力に対して、警察、該当家族、友人、学校、近隣住民、その他から通報があった場合、その家族に連絡し子どもの福祉を守るためにあなたの話を聞き、アドバイスをします。
<虐待されている子を見つけたら>
ネグレクト(育児放棄)児童虐待の心配がある、近所から罵声を聞き子どもへの暴力が心配な場合など, 24時間対応電話またはメールで通報できます。
Oranga Tamariki (Ministry of Children)
無料ダイヤル 0508 326 459
Email: contact@ot.govt.nz
子の親権とハーグ条約
子の親権に関する問題等について、以下のとおりまとめます。具体的な問題をお持ちの方は、弁護士などの専門家にご相談ください。
1.子との移動が犯罪になる場合
NZの法令(Care of Children Act 2004 )では、18歳未満の子に対する保護責任(監護養育権)は通常、子の懐胎から出産までの何れかの期間、婚姻または事実婚関係にあった場合、両親双方が共同で有していますが、何らかの事情により家庭裁判所等において子の養育権に関する手続きが審理中、あるいは、監護養育権が他方の親に与えられている等の場合には、日本人親が他方の親の同意や裁判所の許可を得ずに、16歳未満の子をNZ国外に連れ出したり、連れ出そうとすると、NZにおいては犯罪となり7年以下の拘禁刑に処せられる可能性があります。
また、NZと刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕される可能性もありますのでご注意ください。
「子どもの連れ去り」を防止するために行っている注意喚起 (NZ政府)
https://www.justice.govt.nz/family/care-of-children/stop-or-return-a-child/stop-a-child-leaving-aotearoa-new-zealand/
2.ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)
※ 2014年4月1日に我が国においてハーグ条約が発効しました
条約締約国は、他の締約国に不法に子を連れ去られたとの監護権者からの申立てを受けて、子が元々居住していた国に迅速に返還されるようにするための措置をとる義務を負います。親権をめぐる父母間の争い等は、子の返還後に、子が元々居住していた国の裁判所において決着することが想定されます。
この条約はもう一方の親の同意を得ない等、不法に連れ去られた子の返還について定めるもので、子の居住していた国の法律、手続に従って日本に連れてきた子は、この条約の対象とはなりません。 詳細は、以下のサイトをご参照ください。
子供を守るためにハーグ条約を知っておこう!➀➁➂(外務省/MOFA YouTube Channel)
https://www.youtube.com/watch?v=BrezDmg9I98
ハーグ条約と日本の取り組み (外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/
3.未成年の子供の旅券申請
未成年の子供に係る日本国旅券の発給申請については、親権者である両親のいずれか一方の申請書裏面の「法定代理人署名」欄への署名により手続きを行っています。
ただし、旅券申請に際し、もう一方の親権者から子供の旅券申請に同意しない旨の意思表示があらかじめ在外公館に対してなされているときは、旅券の発給は、通常、当該申請が両親の合意によるものとなったことが確認されてからとなります。その確認のため、在外公館では、通常、子供の旅券申請についてあらかじめ不同意の意思表示を行っていた側の親権者に対し、同人が作成(自署)した「旅券申請同意書」の提出をお願いしています。
また、NZにおいては、父母の双方が親権を有する場合に、一方の親権者が、16歳未満の子を他方の親権者の同意を得ずに国外に連れ出すことは刑罰の対象となる可能性があります。他国においては、居住していた国への再入国に際し、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕されたり、ICPO(国際刑事警察機構)を通じて国際手配される事案も生じており、当館では、在留邦人の皆様がこのような不利益を被ることを予防する観点から、16歳未満の子の旅券申請の際には、他方の親権者の不同意の意思表示がない場合であっても、旅券申請に関する両親権者の同意の有無を口頭にて確認させて頂いておりますので、あらかじめご承知ください。
家庭問題に関する主なニュージーランドの法令・知識
Parenting Order
子供の養育面で父母の同意が得られない場合、家庭裁判所が監護権(Day-to-day care)、面会権(Contact)について決定する命令。
Trespass Notice
自宅や職場に立ち入りを禁止するため、口頭または書面で相手に通達。書面で通達をする場合には3部同じ書類を用意し、それぞれ相手、警察に提出する。通達が守られない場合には、警察に報告する。
ニュージーランド警察のウェブサイト
http://www.police.govt.nz/advice/personal-community/trespass-notices
書面で相手に通達する場合に使用できる用紙のダウンロード
http://www.police.govt.nz/sites/default/files/publications/trespass-notice-form.pdf)
Police Safety Order (PSO)
家庭内暴力の危険性あると警察が判断した場合に
発行するもので通常1~2日(最長5日)の効力を持つ。普段同居していても加害者は効力期間中、家を出なければいけない。被害者の同意がなくても発行される。
Restraining Order
1年間に2度以上他人から嫌がらせを受けた場合、地方裁判所に接近禁止命令を申請できる。
ニュージーランド法務省(地方)裁判所のウェブサイト
https://www.justice.govt.nz/courts/civil/restraining-orders/apply-for-a-restraining-order/
Protection Order
嫌がらせをする相手と婚姻・家族関係にある、または世帯の一員、内縁関係にある場合、家庭裁判所に保護命令を申請する。まず3ヵ月有効のtemporary protection order が発行される。その間加害者が家裁に控訴しなければ、final order となり被害者が取り消すまで効力は持続する。
Order Preventing Removal
子供を自分の許可なしにニュージーランドから連れ出せないよう家庭裁判所に申請するもの。 Border Alertも同時に家裁に申請すれば、空港や港で出国時に子供の出国を阻止できる。通常、2~3日(週末・祝日を除く)かかるが、緊急を要する場合には数時間後に発効される。一旦発令されれば、申請した本人を含め、家裁の許可なしには誰も子供を連れ出すことはできなくなる。一般的には、家裁がパスポートを保管する。
ニュージーランド家庭裁判所のウェブサイト
https://www.justice.govt.nz/family/care-of-children/stop-a-child-leaving-nz/
二ュージーランド旅券関連のウェブサイト
https://www.passports.govt.nz/what-you-need-for-your-application/parental-consent-for-children