安全と生活

令和3年3月9日

当地で発生した詐欺事件

本ページでは、当地で発生している詐欺事件についてまとめます。犯罪被害に遭わないため、どのような事件が起こっているか承知しておくことは大切です。
 

 詐欺事件に巻き込まれないために。
~オークランド警察からのアドバイス~
  • うますぎる話には乗らない。
  • パスポート、運転免許証、銀行のステートメントなど大切な資料はむやみに人に渡さない。
  • 銀行カードのPINコードを人に教えない。
  • 就職を希望する会社のことはじっくり調べる。
  • 見ず知らずの海外在住者に送金しない。
  • プレッシャーのかかっている状態で重要な決定をしない。


ケース1:「違法エージェントを巡る事件」

ニュージーランドのビザ取得や高額な配当を謳うエージェントとの間でトラブルが発生しています。
  例1)永住権申請中、架空のポジションでワーキングビザを申請された。
  例2)病気を抱えているのに、永住権は簡単に取得できると説明されたが、取得に失敗。戻る場所がない日本に帰ることになった。
 
 日本人経営、外国人経営を問わずエージェントを選ぶ際は複数の業者から選ぶなど、慎重を期すよう心がけてください。永住権ほかビザに関する相談は、移民アドバイザー・ライセンス保持者など、移民アドバイザー免許法により定められた「個人」にのみ許可されていますので、エージェントの中に有資格者がいるかご確認ください。
 

ケース2:「オンライン詐欺」

過去一年間にUPSクーリエの詐欺事件で何千人もの NZ人が被害に遭っています。豪州の携帯番号から、「商品の配達を試みましたが、関税を払う必要があります・・・」という内容のテキストメッセージ(SMS)が届くもの。 オンラインの安全を取り締まる機関 Netsafe によれば、オンラインで買い 物をする人が増える為、被害に遭う人が増えています。受け取ったメッセージの中で支 払いを求めるものや、個人情報を尋ねるリンクには決してアクセスしないことが肝要 です。NZ 税関は商品の到着に関して直接連絡することはなく、これらのメッセージは コロナウイルスの影響によるオンライン・ショッピングの増加を悪用した詐欺です。2020 年 6 月までの 1 年で、NZ 人は約$19 million のオンライン詐欺の被害に遭 っています。(昨年は$23 million、最も多かったのは 2018 年の$33 million であっ た。)被害に遭ったことを恥ずかしがって報告しない人も多いため、これらの被害は 氷山の一角と思われます。
 
ケース3:「ワークビザ詐欺」
 
Aさんはオークランド大学を卒業後、友人から「確かな仕事を紹介する」と持ちかけられ手数料として1万ドルを渡しました。数週間後、ある会社の職員としてのワークビザを取得できたので、同社に赴いたところ同社マネージャーから「当社からあなたのビザを申請した覚えはない」と言われました。
このマネージャーは移民局に事件を通報。ワークビザはキャンセルされ、Aさんは違法滞在者の身分となりました。
 
 
ケース4:「就職活動詐欺」
 
Bさんは求職サイトで見つけた企業に履歴書を送付。数日後、同企業から「採用にあたって、パスポートのコピー・銀行のステートメント・運転免許証のコピーなどを送ってほしい」とe-mailを受け取りました。
Bさんがこれらの資料を送付した後、同企業との連絡が途絶え不審に思っていたところ、Bさんの元に届いたのは大量の請求書。合計額は5000ドルを超えていました。Bさんの名義を使ってローンで買い物をされていたようです。
 
 
ケース5:「賃貸詐欺」
 
 部屋探し中のCさんはインターネットで格安物件を見つけ、早速大家にe-mailしましたが、大家は「部屋が埋まっているので見ることができない」「海外にいるので部屋を案内できない」などと内見(Viewing)を断られました。
それでも、物件の安さに惹かれていたCさんは契約書にサインし、保証金(Bond)1500ドルを大家が指定したウェストユニオンの口座に送金しましたが、その後なしのつぶて。連絡が途絶えてしまい1500ドルをだまし取られました。
 
 
ケース6:「売ります・買います詐欺」
 
インターネットを使って8000ドルで自分の車を売ろうとしたDさん。海外に住む者から「買いたい」との連絡があり、送金をお願いしました。
 買い手から「間違って10000ドルを送金したので2000ドル返金してほしい」との連絡が。Dさんは10000ドルの入金を確認せず、2000ドルを振り込んでしまいましたが、後の祭り。その後買い手とは連絡が途絶えました。
 

ケース7:「ATMスキミング・盗撮」
2015年10月以降、オークランド・ノースショアやワイカト地方でATMのスキミング事件が複数発生しています。スキミングとはカードの磁気情報を盗み取り(スキミング)、カードを偽造した上で、カード所有者の現金を盗み取ることです。
スキミング被害は、ATMに限らず、駐車場等における駐車料金のカード支払い機においても発生しています。また、ATM付近に小型カメラを仕掛け、暗証番号を盗撮するケースもあり、被害に遭わないよう、次のような対策が必要です。
  •  暗証番号を押す際、手で覆って隠す。
  •  深夜の使用や暗い場所にあるATMの利用を避け、ATMの使用自体も減らす。
  •  残高照会をこまめに行う。
  •  使用前にATMを確認し、おかしいと思ったら銀行に申し出る。

      犯罪者がATMに設置した、改造スロット(緑色部分)。
                                                                               犯罪者はこれを使って磁気情報を盗む。


ケース8:「iTunesギフトカード詐欺」
ニュージーランド警察は、2016年6月から9月の間、90万件もの電話詐欺事件が発生しているこを発表しました。
電話の内容は、ニュージーランド政府や警察を装い、滞納している罰金をiTunesのギフトカードなどで支払いを求めるものです。
実際には海外からの電話ですが、番号表示はニュージーランドのものであり、年齢や性別を問わずこの電話を信じて、詐欺被害に遭った人が大勢いるとのことです。
警察は「罰金をギフトカードで支払うような電話はすぐ切ること。また近年の技術に詳しくない高齢者などは家族や親戚がサポートするよう」呼びかけています。


ケース9:「遺産相続詐欺」
2017年10月、オークランドに住む日本人Eさんが「あなたの亡きおじいさんの休眠口座に多額の預金があることが判明したので連絡してほしい」との手紙を受け取りました。差出人は「イギリス領ガーンジー島」に住む日系人で、手紙は不自然な日本語で書かれていました。怪しいと感じたEさんは総領事館に対し「他の日本人にもこのような手紙が届いていないだろうか。十分注意してほしい」との連絡をくれました。
こうした手紙は相手にしないことが賢明です。